汗は悪者なの?
おそらくこのサイトをご覧いただく方のほどんどは、汗でお困りの方ではないかと思われますが、
まずはその困る要因を確認してみましょう。
汗のデメリット
濡れる
脇汗が服の色を変えてしまったり、手が湿って紙に字を書きにくい、足跡がフローリングについてしまう等
滑る
手汗が原因で車のハンドルがすべってしまう、足汗でサンダルがすべって気持ち悪い等
臭う
汗を放置してしまうことで臭いが発生する
汗によって困ることは、大きくはこの3つだと思います。
何とかしたいですよね?
でも、汗は悪いことばかりなのでしょうか?
汗のメリットを知ろう
今日は少し視点を変えて汗の良いところをみてみたいと思います。
何度かお話いたしましたが、
汗の最大の役割は体温調節をする
事にあります。
体表面に水分を出し、それが気化することによって体内の温度を下げるというものでした。
仮に汗が出ないまま運動を続けると、60㎏の人がランニング30分で体温40℃になるという
計算も成り立つほどです。
でも汗にはその他にも役割があるんです。
「NIKKEI STYLE」 「汗かき下手」は肌トラブルのもと 汗の意外な役割 によると、体温を下げるほかに下記のような役割があります。
保湿
汗は尿酸ナトリウム、尿素などの天然保湿因子を含む
生体防御
皮膚表面の細菌叢のバランスを整える
抗原失活
アレルギーの原因となるダニ等の抗原が持つタンパク分解酵素を抑える
少し専門用語が入っていますので簡単に言い直しますと
保湿 と 抗菌 です。
つまり、体を乾燥や外的要因による発病から守ってくれているわけです。
保湿は何となくイメージしやすいですが、
抗菌については汗には抗菌ペプチドというタンパク質がつながったモノが含まれており、菌の増殖を抑制することで体と菌との関係をうまく維持してくれています。
このように聞くと、汗は体を外部から守るシールドとしての役目も担っているんですね。
ただ汗を嫌うのではなく、そのメリット、処理方法をしっかり勉強して、
うまくお付き合いできるようになりたいですね。
参考・参照サイト
「NIKKEI STYLE」 「汗かき下手」は肌トラブルのもと 汗の意外な役割
参考・参照文献
「汗の成分」 日比野利彦著 MOnthly Book Delma. NO.124 「汗のすべて」 pp13-19
「汗の成分と役割」日比野利彦著 MOnthly Book Delma. NO.220 「知っておきたい汗の必須知識」 pp23-28